コレクション: 京極夏彦

君を取り囲む凡ての世界が、まやかしのように消えてしまうその瞬間。
非日常はいつだって、日常の一歩後ろでぽっかりと闇の口を開け待ち構えている。
そこに確かな境界などない。
 
「不思議」を生むのは、君の脳そのものだ。
それを真にするのもまやかしにするのも、君の選び取る言葉次第だ。
妖怪に姿を与えたのは、他ならぬ君自身なのだ。

それでも君は言葉を必要とするだろう。
惑わされながら、深く信じながら。

そうして、君は言葉を纏う。