コレクション: 宮沢賢治

あまりにも小さな存在であるわたし(という現象)
かなしみや、忙しない明滅に疲れ、目を瞑る
握りしめた手に、凍りつきそうな血の流れ
揺らぐ水の底に光る石を見つける
削りだした希の焔は強く輝いた
透明な光

そっと手に取り道を照らす灯籠にして、
暗い大地を進む
反転、天に続き、気付けば一面の光
ずっと見守られていた
私たちはみんなひとつだった
あなたもわたしも、また めぐる

光に照らされた場所に熱が移る
燃える心の光を世界へ投げかけて
あなたに伝わる灯を絶やさないように
永遠に未完成なわたしたちを
照らし続ける光を

  • プロフィール

    宮沢賢治は1896年(明治29年)8月27日、岩手県にて質・古着商を営む宮沢政次郎とイチの長男として生まれました。
    詩人、童話作家、教師、科学者、宗教家など多彩な顔を持つ一方、1926年(大正15年)には農民の生活向上を目指して農業指導を実践するために羅須地人協会を設立。多方面で活動を行いますが、無理がたたり病に倒れ、1933年(昭和8年)9月21日、37歳の若さでこの世を去りました。生涯で多くの短歌や詩、童話などの作品を遺しており、現在では国内、国外を問わず親しまれていますが、生前に刊行された著書は2冊だけでした。